キーワード:プリズム順応,半側空間無視,立位・座位
脳血管障害において半側空間無視を呈する症例を頻繁に経験する。作業療法場面 では、注意空間の拡大の為に空間探索アプローチを用いることが多い。 Rossetti(1998)がプリズムメガネを用いた治療法により左半側空間無視が 改善するという報告がなされて以来、日本でもプリズムメガネを使用した治療 報告が散見する。しかし、下肢移動時におけるプリズム課題についての報告は 少ない。左半側空間無視患者の歩行や移乗場面での治療を考える上で、プリズ ム順応(Prism