ペントバルビタール麻酔下でアカゲザルの皮質脊髄路に第1腰髄のレベルで損傷を与え、欠損を人工材料で補いその再生経過を追跡した。大脳皮質運動野を刺激し、第2腰髄で記録される下降性の活動電位を経時的に記録した。速錐色体路細胞の活動に由来する電位は術後3ヵ月で回復した。この活動電位は術後10ヵ月で、正常の20%の大きさまで回復した。第3~5腰髄の神経細胞から細胞内電位の記録を行なった結果、皮質脊髄路を刺激することにより多シナプス性のEPSPおよびIPSPが記録された。このEPSPは、正常では、主に屈筋運動神経細胞