末梢神経の欠損あるいは損傷を修復する手段としては自家移植や人工再生管が使用される。これらをさらに改良し、より優れた方法を開発したのでその実験結果を報告する。ペントバルビタール麻酔下で成熟ラットの坐骨神経に5mmの欠損を与え、神経成長因子を除放する人工材料を用いて損傷部の再生促進効果を評価した。人工材料のコラーゲンゲルに除放性のbFGFを添加して神経の欠損部を補った。コラーゲンゲルのみで欠損部を補った標本を対照群とした。術後2ヶ月の時点で組織学的に再生像を比較した結果、対照群に較べて再生有髄神経の平均直径が