本研究では、「同和地区の人々」「貧困層」「外国人」「障害者」という4つのマイノリティー集団を対象として、彼らが日本の学校教育システムからどのように排除されているかについての実態を把握したうえで、彼らをいかに包摂しうるかという問いについて検討を加えた。中心的に行ったのが、上記4つのグループに該当する高校生年代の子どもたちに対する聞き取り調査である。それに合わせて、学卒者・学校教師・その他教育関係者に対する聞き取りも付加的に実施した。排除の実態については、「学校からの排除」「学校のなかの排除」「学校から社会の移行に関する排除」の3つのカテゴリーを設定し、それぞれについて分析を実施した。