2020年度まほろば会精神障害者家族ニーズ調査の結果をもとに,同居家族が本人へ行うケアの内容をHouseのソーシャルサポートの4機能の指標から考察した.同居家族は,手段的,情緒的,評価的ソーシャルサポートを中心にケアを行っていた.他方,医療保護入院時の「家族等」同意は,1/3の家族が本人との関係をこじれさせたとしていた.「家族等」同意というネガティブな評価的ソーシャルサポートは,情緒的及び評価的ソーシャルサポートの対極にあり,家族関係に歪みをきたしていることが示唆された.