精神障害者ケアの脱家族化に取り組んだ4名の精神保健福祉士へのインタビュー調査を実施し、M-GTAで分析した。分析の結果、37の概念と6のカテゴリーを生成し、脱家族化への実践のモデルストーリーを提示した。世帯分離支援を行う精神保健福祉士には、「家族も支援を必要とする対象者」という認識、家族には「ケアすることを強制されない権利」が付与されているという認識、そしてわが国の法制度「家族主義的福祉レジーム」に対する懐疑的な視点、この3つの実践の視座が内在化されていることが示唆された。