本研究の目的は,音楽表現の活動における幼児期の「無自覚な学び」,児童期の「自覚的な学び」を保障するため,保育者と小学校教師は働きかけをどのように違えればよいのかということについて考察することである。研究の結果,小学校教師の働きかけとしては,共通事項の指導について保育者と違えることが重要であることが導かれた。それは,ⅰ)共通事項が児童に感受され行動が自覚化されるように導く。ⅱ)授業のねらいとしている共通事項から大きく逸脱させない。ⅲ)共通事項を深く感じ取れるような発展的な働きかけをする,の3点である。共同研