本研究では,新人教師は熟練教師の音楽科授業の何を観て,自己の力量を高める糧としているのか明らかにすることとした。その結果,新人教師は音楽科授業において,①教授行為の方略,②応答関係,応答環境を導く学級経営の方略,③音楽の指導方法,④目指す像が設定できるような先輩の音楽科授業例,を求めていることが明らかとなった。以上を基に,音楽科における小学校教員養成プログラムの方向性を提言した。