特集「天平時代の造像技法」では、多種の技法で作られる天平時代の仏像の基本をなす「塑」の造形について、アジア的視点から概観する。塑像をもとにつくられた脱活乾漆像や銅像を含めて、奈良時代は「彫塑」のうち「塑」の造形が主流をなしていた。その源流は西南アジアにあり、アジア全域に渡る土の造形に流れの中に捉えるべきことを論ずる。その他、天平時代の代表的彫刻作品106件について解説。