インド・クブタ時代に始まるエネルギー文様(本論文ではグブダ式水草文としている)について、アジャンター石窟にみられる諸例を中心に分析し、この文様の起源と展開の大網を明らかにしたもの。まず、クブタ式水草文を分類し、その中で文様構造を明らかにし、最小単位からの成長の過程の表現であることを具体例において跡つけた。さらに、天井画にみられる蓮華世界の分析を通して、クブタ式水草の活躍の様相を考察した。