1987年に筆者がおこなった加茂町の文化財調査の成果に基つ゛き、江戸時代以前の彫刻(仏像・神像)の調査結果をまとめたもの。まず、調査結果を概観することでこの地域の彫刻の特色を述べた。その中では特に、現在地蔵菩薩立像とされている作例の多くが初期神像の一形態と考えられる僧形の神像である可能性を論じた。次いで作品の図版とあわせて基礎データ(法量・材質・技法・制作年代)を附した