日本に遺る彩色仏画の傑作である東寺の伝真言院曼茶羅について、描線、色、かたちなど、幾つかの観点から分析し、日本の絵画史の中での位置つけを試みたもの。作風の点からは胎蔵界曼茶羅にみられる「インド風」はアジア的視野での位置つけを考えさせられる結果となった。