佛教の東漸にともなって、仏教美術は各地で民俗化の動きをみせる。すなわち、それぞれの国の固有信仰を取り込むことによって仏教は広がりをもつことができたのである。ここではそのうち雲崗石窟を取り上げ、その荘厳の中にインド起源の蓮華化生の思想と中国固有の気の思想が習合している様相を指摘した。