1988年秋に開かれた宇治市歴史資料館の特別展「宇治の文華」の図録。このうち、出品された彫刻4件(地蔵院銅造阿閦如来立像・銅造釈迦如来坐像・円福寺銅造誕生釈迦仏像、平等院木造雲中供養菩薩像北17号・南18号)について解説。特に新発見の円福寺像では、短くまとった裳の正面の衣端の形に特色を指摘し、おおらかで明るい表情から奈良時代後期の作と考えた。