戦前の著名なコレクター、鳥取県西伯郡の板祐生コレクションをもとに、趣味家のもとに集まった「帝国コレクション」、すなわち植民地から送付されてきたモノの経路を分析し、山陰の一山村集落と植民地の関係を考察した。モノの経路は、日本帝国の移民・植民地政策を背景とした近隣住民の移動の軌跡を如実に反映したものであり、台湾、朝鮮併合直後から、住民が大陸と深く結びつけられいたことが明らかとなった。