本研究の目的は「食」の重要性と課題が顕在化する今日,保護者の夫婦間の関係性に着目し,それらが子どもの食育の意識及び食育に関する具体的行動とどのような関連性を有しているのかを明らかにすることである。本研究から得られた知見は以下のとおりである。第一に,「夫婦関係満足度」及び「配偶者育児参加満足度」が高いものが,子どもの「食育に関する意識」が高く,「食育に関する具体的行動」に積極的に取組んでいることが明らかとなった。第二に「食育に関する意識」を高く有していても食育の具体的行動に移す場合は,取り組みやすい項目と取り組みにくい項目があることが明らかとなった。