本研究では,保育の質を評価するにあたり要因の一つであると想定される教師行動に着目し,幼稚園教師に望ましいと考える行動を具体的に例示することにより,教室内の行動も望ましいと考える行動へと変容することを検証することである。望ましい行動を評価するにあたり「積極的なかかわり」チェックリストを指標として用いた。具体的には,「積極的なかかわり」に関する研究会に参加する実験群と参加しない統制群に分類し,保育場面をビデオカメラで撮影し,得点化し,応用行動分析の知見に基づき分析を行った。調査の結果,幼稚園教師が望ましい行動のイメージを有することで,望ましいと考える行動が増加していくことが明らかとなった。