本研究は ジェンダーに関する問題意識の欠如がなぜ現在問われるのかを人権の観点から明らかにした。具体的には, 幼稚園におけるジェンダーの再生産を隠れたカリキュラムという観点から顕在化させることを目的とする。再生産論に言及したことは教育学の観点からも有意義であり,幼稚園教諭のみならず,教師一般の課題にも言及した。教師の何気ない日々の保育内容が, 隠れたカリキュラムとして子ども達に教師の有しているステレオタイプを伝達していることを事例をもとに示し,教師に人権に関する視点の必要性を明らかにした。