本研究では,地方の小規模私立大学が人的・物的環境を利用し,その専門性をいかした地域貢献を試みた事例について検証をすることを目的とする。事例研究より,大学の組織と子育て支援事業の関係性,子育て支援施設としての設備面での整備とシステムの構築,子育て支援事業に関わるネットワークの構築,大学が実施する子育て支援の特色等の課題等を抽出し,今後の大学の地域貢献が貢献から協働へと移行する必要性について実証的に論じた。