本書は20世紀の生活の変化を「もの」「ひと」「はなし」の四つの視点から取り上げている。執筆担当部分は「もの」に属する「掃除と選択」(pp99〜109)であり、家事としての掃除と洗濯が道具とともにどのように変化してきたかを論じている。また掃除や洗濯の機械化や外部化の進行が、伝統的な行為がもっていた意味を剥ぎ取り、時間と労力の合理化が進行する過程について考察した。 編者は柏木博・小林忠雄・鈴木一義であり、執筆者は22名