本報告書は科学研究費補助金(特定領域)の研究報告書である。江戸期の家紋や暖炉印といった「伝統」的なデザイン感覚がどのように変化したのかを、明治から現代までの商標デザイン変還から明らかにしている。執筆担当部分は「明治期における化粧品商標のデザイン」(pp138~206)であり、明治期に商標登録された化粧品商標2432点を分析し、和と洋の視覚表現の変容とその背景について論じた。 執筆者は佐渡山安彦、北村元成、村瀬敬子、林崎良孝である。