本稿はメディア学者による『マンガの社会学』への寄稿コラムである。メディアとしてのマンガを論じる際に、それが読まれる「場」に着目することの必要性を述べた。その例としてマンガ喫茶を挙げ、従来の喫茶店が接客の場である「客間」の延長だとすればフレキシブルな利用が可能なマンガはレンタルの「居間」として機能していることを指摘した。それゆえ成立可能なマンガをメディアとした客同士のコミュニケーションについて論じた