本研究は、児童養護施設入所児童の進路問題を、特に高校進学の問題に視座をおいて考察した。施設児童の高校進学の意味を3点述べ、されらが戦後来の史的変遷のなかでどのように変化してきたかについて、施設の方針、制度政策及び社会的背景を踏まえて分析した。施設児童の高校進学支援の意義を明らかにし、進学以外の選択に関する支援策の不備とその必要性を指摘した。