エマスンの「運命」における運命と自由意志の関係に注目し、彼の自己信頼的楽観主義と運命的悲観主義が、彼の「二重意識」という考えのもとに見事に統合されていることを心理学的観点から論じている。エマスンの「二重意識」という考えは、心理学、特にユング心理学における「意識」と「無意識(集合的無意識)」の相互機能という考えとパラレルな関係にあることを主張している。