キーワード:方方、家、武漢弁、死、女性の運命
2004年、武漢の作家である方方が全編に亙って武漢弁を用いた「出門尋死」を発表した。全編に亙る武漢弁使用は、「落日」(1990)以来であり、方方作品において「出門尋死」がどのような意味と役割を果たしているのか研究・分析を行った。 そこで「家」をキーワードに、一つは故郷武漢及びその方言描写から、もう一つは「家族像」に対してという二つの側面からの分析を行った。前者からは武漢弁であるということの強調が行われていることと、武漢に対しての描写が従来と異なっていること