1990年代初頭に発表された武漢の都市小説における武漢弁使用の状況を、武漢の作家池莉を中心に概観し、武漢弁が作品にどのように使用されているかを指摘・分析した。それと同時に、武漢弁使用が一時的であったことから、方言特有の問題という言語的側面と「武漢」アイデンティティーの形成における役割という文化的側面の双方の要因について指摘、考察した。