都市人叢書の一つである方方『武漢人』を中心に同シリーズ及び池莉「武漢話題」との比較を通して、方方の視点から見た「武漢人」の特徴と定義を分析し、武漢において生粋の武漢人ではない方方や池莉がなぜ「武漢人」の語り部たり得たのか、また生粋の武漢人がなぜ「武漢人」を語ることができなかったのかを、武漢特有の文化的背景を指摘しながら解析した。