介護保険の導入が高齢者福祉領域に与えた影響を整理した上で都市部と中山間地域における地方自治体の現状について検討した。都市部における分析では、とりわけ要介護認定を受けた者におけるサービス「未利用者」の存在に注目し、その社会的意味と介護保険制度のもつ構造的問題を指摘している。中山間地域における分析においては、介護保険導入後の自治体の独自な取組みに着目し高齢者福祉における地方自治体の役割について論じた 大沢真理他編