法然の弟子同志について、年齢差を意識して関係性を指摘。法然の高弟と目される信空、鎮西派の聖光、西山派の證空、法然晩年に常在給仕した源智に注目し、特にその関係性を論じつつ、法然教団の実際を垣間見た。信空は法然の影武者的存在であり、聖光は短時間で濃密な師弟関係でありながら法然の重要なトピックスには登場しない。証空は法然のそばにある時は法然がもっとも信頼した弟子の一人であるが法然寂後、独自の教義展開があり、源智は法然が孫の如くかわいがり信頼した、ということを明かした。