本研究では、知識共有コミュニティにおいて消費者の経験を集積することにより、いかに価値が創造されるかを明らかにするため、経験を提供する消費者の動機と、これに関連する消費者から経験を集積するネット・コミュニティの構造について分析した。結果として、知識共有コミュニティにおける価値創造の中心は、創造的消費活動を行うRAM、中でもCreativeをいかに増加させ、コンテンツの質、量ともに増加させるかにある。また、消費者が経済的に動機づけられてコミュニティに参加するのではなく、自己成長や自己の実現に向けて、内発的に動機づけられてコミュニティへの参加を促すことが、知識共有コミュニティにおける価値創造につながることを示唆した。