実証科学としての心理学を身につけるために必須である、基礎実験や実験実習の科目を指導するための教科書である。実験課題として,人間の行動に関する実験(基礎編)(ミュラー・リヤーの錯視,重量弁別ほか),人間の行動に関する実験(発展編)(驚愕反射の馴化,虚偽検出ほか),動物の行動に関する実験(マウスのオープンフィールド内活動,マウスの受動的回避学習ほか)をあげて,基礎的な実験を経験し,標準的な科学レポートを仕上げるまで指導できるようにしてある。実験結果の記録スペースや余白を十分に用意し,学生が知識を学びながら同時に思考を書き付けて記録を残す,いわゆる「実験ノート」としての役割を強調している。
[執筆章] 2-2節「重量弁別」pp.35-40,2-6節「心的回転」pp.57-60