同一個人に複数回の自尊感情測定を行う諸研究を概観し,研究上の問題と課題を指摘した。「特性」よりも「状態」自尊感情に注目し,一日再構成法や超短縮版尺度の特徴と可能性について述べた。自尊感情の変化や安定性と個人の適応や精神的健康との関係性という視点から今後の自尊感情の複数回測定を行う研究の展望を示した。