リスボン戦略(EUの2010年までの経済・社会政策面での中長期的総合計画)につき、その個別政策のガバナンス類型の特徴と理論的規範性を(ソフトローとされるOMCを中心に)説明した後、リスボン戦略の実施プロセスの事例検証結果を提示して理論と実践の乖離状況を明らかにした。 さらに、リスボン戦略全体の政策評価サイクルが、言説としても制度的にも「第三の道」路線と相似したワークフェアの発想に基づく選好が織り込まれていることを指摘した。