EUが市場統合を推し進める中で、欧州委員会の公益に対する考え方が2001-2002年を境に「市場の失敗」から守られるべき独特の価値を有するものとして積極的に認める傾向から、公益の実現方法として広範な分野での市場競争原理適用志向へとシフトした点を説明した。特に、公益の概念につき「経済的な」公共サービスと「社会的な」公共サービスとの区分の仕方に大きな転換があることを政策文書の実証調査結果で示した。