第二次世界大戦直後の、ECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)発足をめぐるヨーロッパの政治状況から、ドゴール時代を経て、ポンピドゥー・ブラント時代に形成された「欧州政治協力」(SPC)の運営状況を踏まえた内容。その延長上につくられたEUのCFSPを検証した。国際統合理論の新機能主義に則った進化論的発展史観を現実において具現化したかのように思われたEUのCFSPにつき、経済統合分野のECとの間に制度的な一貫性があるかどうかを検証し、その瑕疵を指摘した。