ギリシャ債務危機を解決するためのEU統合の方策がヨーロッパ各国の金融(通貨)だけでなく財政権限もEUに委譲するスタンスであることが、今度は各ヨーロッパ加盟国の民主主義を損ね、既にヨーロッパ各国社会で「反EU」の動向が噴出している様子を、EUの危機や崩壊ではないかと問う書籍であり、私はそのなかでも一縷の希望を託せる要素を見出してみようとのスタンスで書評した。