本稿では、「韓国労働政策の現状と展望」と題するシンポジウム(2016年7月23日(土)開催)で紹介された近年の韓国における労働政策と労働法改正の内容について概観している。とりわけ、政府(当時)の労働改革推進をめぐる政労使大妥協の内容と争点、それが崩壊した経緯、今後の展望、対案的な労働の方向性についてまとめた上で、労働法改正の具体的内容と労働環境の改善との関係性について述べている。