本発表では、主に韓国の仁川市と釜山市における経済的蓄積体制について述べている。こうした蓄積体制を規定する制度諸形態のなかでも、ここでは、金融制度、企業間競争関係、自治体の財政運用基調、輸・移出入の程度という5つの要素に焦点をあてて、これらの相互作用により形成される仁川市と釜山市の蓄積体制の多様性について、制度派経済学の視点から説明している。