明治のベストセラー『日本風景論』の作者である、地理学者の志賀重昴(岡崎出身)と、愛知県津島市出身の、一時期はノーベル賞候補とまで言われ、国際的に名を知られていた詩人・野口米次郎との意外な接点を軸に、二人に共通していた白砂青松の〈郷土〉のイメージ及び、〈松〉という樹木への想いのに隠されたそれぞれのナショナリティについて考究した。