丸山薫は生涯を通じて京都三高人脈の中で文学的な活動をしてきた詩人である。その人脈の一人・北川冬彦は、昭和初期のモダニズム詩の旗手として、詩壇の中で指導的な役割をつとめてきた詩人である。北川冬彦が展開したモダニズム詩の詩論及び詩法(短詩運動、新散文詩運動等)が、丸山の文学的世界にどのような影響を与えているのか、第一詩集『帆・ランプ・鷗』の多彩な収載詩を中心に論究した。