本稿は、薬事法改正に伴う医薬品のインターネット販売の禁止に対して、既存の販売事業者らが訴えた事案の最高裁判決の評釈である。本判決において、法規命令が委任の範囲内にあるかが問われた従来の判決とは異なる、「授権趣旨の明確性」が問われた点、および国会の立法「意思」が強調された点について説明を試みた。