キーワード:仮釈放 信号検出モデル 法務省が昭和59年度から仮釈放の積極化を打ち出したことを踏まえ,仮釈放の過程に信号検出モデルを適用することによって,これまでともすればばらばらに考察されがちであった仮釈放率,刑の執行率,仮釈放者の再犯率,満期釈放者の再犯率等の諸指標をひとつのモデルのもとに関連付けようと試みた。その結果,仮釈放率をかなり増加させても仮釈放者の再犯率はそれほど増加しないこと,仮釈放の積極化が刑務所人口の低減に一定の効果を持つことが示された。