本論文は、社会的養護で生活する子ども・若者の意見表明の権利保障である「参加」が、児童養護領域における権利擁護および子どもの権利に関する先行研究においては、どのように整理し、示されてきたのかという点についてまとめたものである。はじめに、児童養護施策における子ども・若者の参加の位置づけを整理し、施設における子ども・若者の参加場面を入所や措置変更など意思決定場面、入所して以降の日常生活における意見表明場面、日常生活でも特に権利侵害にあった場面を具体的に検討し、実態がどのようなものであるかを示した。最後に、子ども