特定の家族員を無償でサポートする家族らをケアラーと呼ぶ。日本では新生児の救命率が上がり、経管栄養や痰の吸引、呼吸管理など医療的ケアを必要とする児が15年間で倍増している。また早期在宅移行という国の方針もありケアラーが児を抱え込み社会から孤立する実態が示されている。応募者はこれまで障害児をケアする家族のエンパワメントに焦点を当て、尺度開発、実態調査、ニーズ調査、彼らをエンパワメントするためのケアモデルとFaエンパワメントプログラムの開発と検証を行ってきた。本研究ではケアラーの負担感と困難感を軽減させ、彼らとかかわる専門職を教育・啓発する目的で、リモートケアシステムの社会実装を見据えた研究を行う。