本研究では、プライマリ・ケアにおけるAdvance Care Planning （以下ACP）支援プログラムを開発し、その効果を検証する。令和4年度には、申請者の関連研究の成果を基に開発を進めている「プライマリ・ケアにおけるACP支援プログラム（以下支援プログラム）」を完成させる。同時に、プライマリ・ケア領域におけるACP実践状況の大規模調査を行い、研究協力施設の選定を行う。その後本支援プログラムを導入したプレテストを実施し、その結果を基に支援プログラムの再調整を行う。令和5年度には、多地域の約10か所のプライマリ・ケア施設（診療所等の地域医療機関）を決定し、プログラム導入前のACP実施状況評価を行った後、支援プログラムによる介入を行う。その後、2か月、6か月、12か月の時点でプライマリ・ケア専門職者と患者家族へのモニタリングを継続的に行いプログラム導入による効果検証を行う。令和6年度には、支援プログラム導入後の評価データを分析し、令和7年度には、研究結果から導き出した課題を基にブラッシュアップした上で支援プログラムを完成させ、研究成果のフィードバックと共に支援プログラムの普及を図る。本研究によってプライマリ・ケアにおいてACPを日常的なヘルスケアに統合させることを目指し、実践的プログラムを用いたプライマリ・ケアにおけるACP推進システムの構築を目指す。