本書は、看護理論を初学者にわかりやすく伝えることを目的に編纂された書である。筆者は、死の受容過程を提唱したE.キューブラー・ロスを担当し、彼女が死にゆく人は段階を経て死を受容していくことに気づいた背景を解説し、さらにその5段階について詳しい解説を行なった。その上で、事例をあげて、ターミナル期に起こる様々な喪失を患者が学生とともに受け止めていった過程を紹介し、そこから臨床現場で活用できる方向性を示唆した。E.キューブラー・ロス 死の受容過程(pp.412-426)