前号からの継続で、灌頂の説示の部分の註釈を和訳したものである。 世間の眷属を供養する註釈の続きから、弟子の引入儀の註釈までの翻訳である。この註釈では、『蕤呬耶経』を非常に多く引用しており、灌頂儀軌の基本形であることを窺い知ることができるとともに、経典だけでは把握しづらかった灌頂の詳細をこの註釈により理解することができる。