キーワード:一切悪趣清浄儀軌、アーナンダガルバ 『金剛頂経』と『理趣広経』の註釈のあるĀnandagarbhaの『悪趣清浄儀軌』に対する註釈の序文について考察した。経の性格や目的、科文を示し、本註釈の特徴を指摘した。一々の語句に関してはBuddhaguhyaを踏襲しつつ、彼独自のものを加えていったことが窺える。彼の解釈は『金剛頂経』寄りであるが、『大日経』も引用しており、両経に通じていたことを指摘した。