キーワード:一切悪趣清浄儀軌、ブッダグヒヤ、荼毘護摩 Buddhaguhyaの註釈の荼毘儀軌の部分の解釈について考察した。本経軌がチベットにおいて葬送儀礼に用いられる所以ともいえる箇処。身体各所に真言を布置し、十二縁起を断じ、護摩炉をマンダラと見立て、本尊を請召し、煩悩の所依である身体を焼く(護摩)ことを通して悪趣を断じ、輪廻を脱すると考える。また屍骸がない場合や罪悪者に対する儀軌も説かれ、あらゆる有情に対して荼毘を通し、悪趣を脱するという荼毘の解釈を論じた。