キーワード:イギリス 公開競争試験 官僚制度 ジェントルマン 19世紀後半のイギリスにおいて、公開競争試験を実施し、官僚候補者を選抜する人事委員会や試験官たちが、どんな人材を理想的な官僚(特に上級職)と想定していたか探ることを通じて、委員や試験官の理念や考え方が試験問題の作成、解答にどう反映されたのかを論じ、ヴィクトリア時代のイギリス社会において、官僚に求められる「資質」が近代化に伴って変化していった様子を検討した。